インフレを背景にスーパーマーケットの売り上げが増加しています。全国スーパーマーケット協会によると、全店ベースの売り上げは2024年までに3年連続で前年を上回りました。3年間の成長率は8.6%、1年あたり成長率は2.8%です。
スーパーマーケットならイオンが代表格です。株価は2024年9月の上場来高値(4097円)から下落しており、足元は3646円で取引されています(2025年2月21日終値)。高値からの調整が進んだことで、買いを検討している人もいるでしょう。
今回はイオンに投資する方法を紹介します。
総合小売業 金融や不動産も稼ぎ頭
まずはイオンの概要を押さえましょう。
イオンは多様な業態を手掛ける総合小売業です。食料品を中心としたスーパーマーケットや、衣料品や雑貨も扱う総合スーパー、またディスカウントストアやドラッグストアなどを展開します。書店や100円ショップといった専門店も運営しています。
小売業以外では、金融業や不動産業も収益源です。これらは小売業より採算がよく、イオンの利益を支えています。
直近2024年3月期は小売り事業が好調でした。セグメント営業利益で総合スーパーとディスカウントストアは前期比で倍増、スーパーマーケットも同80%以上の増加です。不動産は堅調、ドラッグストアと金融は減益でした。
【イオンの業績(2024年2月期)】
・営業収益:9兆5536億円(+4.8%)
・営業利益:2508億円(+19.6%)
・純利益:447億円(+109.0%)
【イオンのセグメント営業利益(2024年2月期)】
・GMS:284億円(+101.2%)
・SM:419億円(+83.5%)
・DS:84.89億円(+130.6%)
・ヘルス&ウエルネス:426億円(-5.0%)
・総合金融:512億円(-13.2%)
・ディベロッパー:473億円(+4.7%)
・サービス・専門店:173億円(+68.3%)
・国際:104億円(-19.3%)
※()は前期比
※GMS:総合スーパー、SM:スーパーマーケット、DS:ディスカウントストア
出所:イオン 決算短信