2030年度の売上目標1兆円 自然派スーパー注力で差別化
最後に長期の経営計画を押さえておきましょう。
ライフコーポレーションは2031年2月期までに売上高1兆円、純利益で220億円を目指しています。2024年2月期からの成長率はそれぞれ28.2%と30.2%、1年あたり成長率はそれぞれ3.6%と3.8%です。
成長をけん引するのはビオラル事業です。2024年2月期から売上高は4倍、単独店舗数は7倍に増加させます。ブランドの商品数も2.8倍に引き上げ、事業を拡大させます。
【ライフコーポレーションの主な財務目標】
ビオラルの主力の一つである有機食品市場の見通しについてですが、農林水産省によると、その売り上げは世界で拡大傾向にあります。日本の市場規模も2017年までの8年間で1.4倍に増加しました。国は「みどりの食料システム戦略」を打ち出し、2050年までに有機農業の取り組み面積を100万ヘクタールまで拡大させます(2017年:2.35万ヘクタール)。
ビオラル事業の拡大は、同質化競争からの脱却という狙いもあります。同質化競争とは、商品やサービスの差別化ができないために価格競争に陥る現象です。ライフコーポレーションはビオラルを拡大させ、競合との差別化を図ります。
文/若山卓也(わかやまFPサービス)