株主還元強化でストップ高 新NISA満額投資で配当金13.9万円
青山商事の株価が急騰しています。株主還元の強化を発表したことが好感された模様です。同社は2024年11月、今期(2025年3月期)の予想配当金を従来の2倍超へ上方修正したほか、30億円を上限(自己株式を除く発行済株式数の2.98%)とする自社株買いも公表しました。
公表後、青山商事はストップ高まで買われ、翌営業日も大幅高となりました。2営業日で株価は49%以上の上昇となっています。
【青山商事の株価チャート(過去5年間)】
・株価:2167円(2025年1月20日終値)
株価は大きく値上がりしましたが、配当利回りは依然として高水準です。足元で5.86%と、プライム市場の加重平均(2.11%、2024年12月)を大幅に上回ります。
【青山商事の予想配当利回り(2025年3月期)】
・予想配当金:127円
・予想配当利回り:5.86%
出所:青山商事ホームページ
高配当株への投資には新NISAを活用したいところです。本来は配当金に約2割の税金が課せられますが、新NISAなら非課税にできます。新NISAでは、成長投資枠で個別株式に投資できます。
成長投資枠の年間投資可能額は240万円です。青山商事なら足元の株価水準で1100株まで買えます。1株あたり配当金が予想どおりなら、受け取れる配当金の総額は13万9700円となる計算です。
多くの配当金が期待できる青山商事ですが、業績には懸念があります。2021年3月期は2期連続の最終赤字となり、現在もコロナ前の水準を取り戻していません。今期は2ケタの営業増益を見込みますが、中間決算までの進捗率は4.7%にとどまります。
今回は青山商事を取り上げます。事業の内容と業績を押さえましょう。また、同社が株主還元を積極化した理由についても解説します。