2期連続で最高益、インバウンド追い風 今期も増収増益を予想
次に業績です。寿スピリッツの業績は足元で急拡大しています。
寿スピリッツは2021年3月期に赤字に陥りました。これはコロナ禍の行動自粛およびインバウンドの消失が主因です。しかし翌期には黒字に復帰し、2023年3月期は売上高および利益は過去最高を更新しました。
直近2024年3月期も、業績は過去最高を更新しています。主要国際線ターミナルなどで展開を強化し、インバウンドの取り込みを図ったことが奏功しています。同時に生産性の向上や価格改定にも取り組み、原材料や人件費が高騰するなか、利益率はむしろ上昇しています。
今期(2025年3月期)も増収増益の計画です。売上高は前期比9.3%増、営業利益は同11.1%増を目指します。達成すれば、業績は過去最高を3期連続で更新します。
【寿スピリッツの業績予想(2025年3月期)】
・売上高:700億円(+9.3%)
・営業利益:175億円(+11.1%)
・純利益:118億円(+8.9%)
※()は前期比
※同第3四半期時点における同社の予想
出所:寿スピリッツ 決算短信
今期は第3四半期まで決算を公表しています。累計で売上高は前年同四半期比14.4%増、営業利益は同15.4%増となりました。引き続き原材料や人件費の増加が重荷ですが、インバウンドの伸長や新規出店効果で業績が拡大。売上高および利益は四半期ベースで過去最高となりました。
なお、通期予想に対する進捗率は売上高が76.9%、営業利益が77.3%と、消化も順調です。次の本決算は、例年5月中旬に公表されています。