主要マーケットの見通し:新興国市場
トランプ政策の影響次第で パフォーマンス格差拡大へ
下図は2024年年初来の新興国株式・債券のパフォーマンスを国別で示したものです。地域ごとの騰落率にバラつきが見られます。株式市場では、中国が景気刺激策を支えに上昇したほか、台湾も半導体関連需要を背景に大きく上昇しました。債券市場では、金融緩和が続く中国と東南アジア諸国のプラスが目立ちます。一方、米国からの25%関税導入への警戒が続いたメキシコやインフレ再燃から再利上げに転じたブラジルなど、中南米諸国が株式・債券ともマイナスとなっています。
先行きについては、米トランプ政権による政策動向の影響の多寡により、パフォーマンス格差が開くと予想されます。トランプ大統領は、メキシコや中国に加えて、米国の輸入品に一律で10%の関税を導入する方針を示しており、実際に発動された場合は対米での貿易黒字が大きい国(例えばマレーシア、インドなど)でマイナスの影響が大きくなると想定されます。また、北米原油の増産でエネルギー価格の低下圧力が強まった場合は、産油国にとってマイナスとなります。金融面では、米国でインフレが再燃した場合、引き締め的な金融環境が米ドル高へと繋がり、慢性的な経常赤字などファンダメンタルズが脆弱な国で通貨安リスクが高まることになります。
トランプ政策の発動の有無や時期ついては予測が困難であることから新興国市場については、特定国に偏らず、分散投資をすることが望ましいと考えられます。


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