サービス業、小売業を抑えて倒産件数の増加率が最高だった業種は?
業種によって景気動向も違うだろうが、倒産件数でも何か傾向は見られるのだろうか。調査によると、調査対象となった7業種※のうち不動産業を除く6業種で倒産件数が前年を上回った。
特に前年からの増加率が高かったのは、製造業(26.1%増)、サービス業(21.3%増)、小売業(17.0%増)だ。製造業は原材料価格、小売業は仕入価格の高騰に対して、消費低迷や競争激化などから十分に価格転嫁できていないことが背景にあるのかもしれない。
※建設業、製造業、卸売業、サービス業、小売業、運輸・通信業、不動産業、その他
「後継者難」による倒産は2000年以降で最多
倒産と一口に言っても原因はさまざま。調査によれば、倒産の主因で最も多いのは「販売不振」で、8067件と全体の81.5%を占めている。前年からの増加率も2年連続で20%を超え、11年ぶりに8000件の大台に乗った。不況型の倒産主因では、他にも「売掛金回収難」や「不良債権の累積」などが増加率で20%を超えている。
不況とは別の主因では、「経営者の病気、死亡」が316件と、2000年以降で最多。中小零細企業の後継者問題が深刻化しているが、調査もそれを裏付ける結果になった。