最大のカギ握る「米国景気」、ソフトランディングの確率
――2024年を振り返って、世界経済および金融市場の主な動き、流れは?
年始のスタートダッシュ(急上昇)は意外だったが、その後は夏場にかけて失速。結局のところ本格的な日経平均4万円回復は25年以降と見ている。
足元、日米金融政策、為替市場、米中景気、地政学リスクなど不安定要素が多く、日本企業の業績見通しが慎重過ぎることも4万円回復を遠ざけた一因とみている。
――2025年の株式市場の見通しは?
最大のカギは米国景気がソフトランディングできるか次第だが、7~8割の確率で可能だろう。その場合、25年度も日本企業の業績は増益見込みとなり(3~5%程度?)、春~初夏にかけて日経平均4万円回復が期待される。
ただし、夏場にはトランプ政権の関税を巡り投資家心理が冷え込むなどに起因して、再び4万円を割り込む展開もありうる。
年末にかけてはトランプ政権による関税の影響が大きくないことが徐々に確認され、「トランプ減税」の恒久化も決定、さらに日銀の利上げの打ち止め観測も強まる…といった材料があれば、株価には追い風となり、年末には4万2000円台も予想される。