◆分配金利回り年37%超を記録したファンドは?

分配金利回りのトップは「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンドD」の37.67%だった。毎月決算型で2024年10月の分配金は400円。9月の200円から倍増した。2024年5月~7月にも毎月400円の分配を実施し、2023年11月から1年間の分配金の累計額は4100円になった。2023年10月末日の基準価額は1万885円対し、その後1年間の分配金の合計が4100円になったことから、過去1年間の分配金利回りが37.67%になっている。2023年12月時点では分配金利回りのトップが26.95%だったことを考えると、利回り水準が高まっている。

分配金利回りランキングでは今年3月から「GS日本株・プラス(通貨分散コース)」が9月まで7カ月連続でトップの座にあった。5月には分配金利回りが42.39%になるなど圧倒的な水準にあった。同ファンドは、国内株式(ベンチマークをTOPIX配当込みとして、それを上回る成果をめざす)に投資しながら、為替取引を行って収益の上積みを狙う戦略をとっている。為替市場で急速な円安が進んだ2023年7月に1万口当たり420円の分配を行って以降、2024年7月の470円まで毎月高額の分配金を出した。2024年7月時点での過去1年間の分配金累計額は4490円、分配金利回りは42.03%になった。8月以降は10円になっていることから、今後に大きな国内株高や円安がなければ徐々に分配金利回りは低下していくものと考えられる。

執筆/ライター・記者 徳永 浩