過去10年間の年平均リターンは?

2024年9月末時点の「netWIN」の10年間のトータルリターンは年18.37 %という非常に優れた成績(商品分類平均:9.01%)になっている。5年では年22.47%(13.93%)、3年で年13.84%(7.53%)という成績だった。いずれも、「追加型/内外/株式」という投資信託協会の商品分類の平均を大きく上回る運用成績になった。 

20年間投資と10年間投資はどちらがおトク?

2004年10月に100万円を投資して保有し続けた場合、2024年9月末には693万円になった。この間に受け取った分配金の総額は約217万円(税込み)になるため、合わせると元本100万円は9倍超になった計算だ。また、2004年10月から毎月1万円を積立投資した場合、20年間での積立元本は240万円だが、積み立て評価額は910万円。この間に受け取った分配金は合計で252万円になり、合わせると積立元本の4.84倍になった。毎月1万円の積み立てを20年間継続することによって約1162万円を作ることができたことになる。

 

(出所)投資信託協会のデータを使って筆者作成 

一方、10年前の2014年10月に100万円を投資した場合は、2024年9月末には285万円になった。この間に、分配金を約89万円受け取っていることになるため、100万円は分配金と合わせて3.74倍になった計算だ。また、毎月1万円ずつ積立投資した場合は、積立元本120万円に対し、評価額は243万円になっている。この間に分配金を約43万円(税込み)受け取っているので、120万円の元本に対し2.38倍の286万円をつくることができた。

「10年で3.74倍」と「20年で9倍超」という一括投資での投資収益の比較を考えると、やはり、成長株式への投資は長期に行うことが重要だということを感じさせる。さらに、「10年積立で2.38倍」と「20年積立で4.84倍」という結果からは、積立投資では一括投資ほど、投資期間による収益力に差がつきにくいという実態も感じられる。

ただ、「netWIN」の場合は、設定から10年間ほどは「リーマン・ショック」を経験した関係もあって分配金がほとんど出ていない。過去10年では年2回の分配金を継続的に出してきている。今回の10年と20年比較では、「リーマン・ショック」という大きな下落相場が、運用成績に色濃く影響を与えたといえる。

結果:20年前に100万円を「netWIN GSテクノロジー株式ファンド」
に投資していたら、約810万円の利益!  

執筆/ライター・記者 徳永 浩