親の相続

親の相続について考えることも、60代にとって重要なテーマです。相続は家族間でのトラブルを避けるために、早めに準備を進めることが大切です。ここでのポイントは相続の際に家族間の争い(「争族」)を回避することです。親と兄弟姉妹間でのコミュニケーションが重要です。例えば、財産をどのように分けるか、事前に話し合っておくこと、可能であれば遺言書を作成することで、後々のトラブルを防ぐことができます。「争族」は珍しいことではないのです。

また、相続税の対策も必要です。相続税には一定の基礎控除などがありますが、それを超えると相続財産に応じて税金がかかります。2015年(平成27年)から相続税の基礎控除が「3,000万円+600万円×法定相続人の数」に引き下げられて以降、相続税が課税される割合が増加し、2022年(令和4年)には約1割になりました(資料2)。

(資料2)

出典:国税庁「令和4年分相続税の申告事績の概要」をもとにアセットマネジメントOneが作成

特に、首都圏などの不動産は評価額も高く、相続税が高額になることがあります。そのため、生前に不動産の評価額を確認し、必要に応じて売却や分割などの対策を検討することも重要です。相続には専門的な問題が多いため、対策は専門家とも相談しながら、できることから早く開始することが重要です。

60代に必要なセカンドライフへのスムーズな移行、親の介護、相続といった課題に対処するためには、事前の準備と計画が不可欠です。情報を収集し、専門家の助言を受けながら、準備を進めましょう。そして、親の介護、相続の経験から、自らの介護予防のための取り組み、相続準備などもしっかり考えてください。

(執筆:村井幸博)

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