親の介護

60代になると、親の加齢とともに介護が現実的な問題となります(資料1)。介護には多くの費用がかかるため、事前にどのような費用が発生するかを把握しておくこと、家族で費用分担のルールなどを決めておくこと、地域包括支援センターなどの専門家に相談することが重要です。介護保険制度を理解し、利用できるサービスは積極的に活用してください。

(資料1)

注:性・年齢階級別人口に占める受給者割合(%) = 性・年齢階級別受給者数/性・年齢階級別人口×100 人口は、総務省統計局「人口推計 令和5年10月1日現在(確定値)」の総人口を使用した。
出典:厚生労働省「令和5年度 介護給付費等実態統計の概況令和4年」をもとにアセットマネジメントOneが作成

また、親の介護費用を捻出するためには、親の公的年金に加えて、資産状況を把握することも大切です。親の預貯金や不動産の状況を確認し、必要に応じて資産を整理することも考えましょう。特に、不動産を売却する場合は、事前に専門家に相談すると良いでしょう。ただ、資産の整理は親の意思・契約を理解する能力が必要です。認知症などで適切な意思表示ができないような状況になると対応が限定されます。

さらに、介護と仕事の両立も重要な課題です。介護に専念するために仕事を辞めることは、経済的な負担を増加させるリスクがあります。介護休業給付金を受給したり、介護休暇制度や在宅勤務など、働きながら介護を行うための制度を活用することで、仕事と介護の両立が可能となります。柔軟な働き方を模索することが大切です。