60代単身者の1位は「3000万円以上」

60代の人はどの程度、金融資産を持っているのでしょうか。単身世帯と二人以上世帯をそれぞれ見てみましょう。

60代の金融資産保有額ランキング(単身世帯)

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数282)

1位    3000万円以上    22.7%
2位    100万円未満    12.8%
3位    2000万~3000万円未満    12.1%
4位    1000万~1500万円未満    9.9%
5位    100万~200万円未満    7.1%

60代単身者が持つ金融資産額ランキング1位は何と「3000万円以上」で約23%でした。「老後2000万円問題」が話題となって久しいですが、これだけの額があればひとまずは安心という人も多いのではないでしょうか。

2位「100万円未満」約13%と3位「2000万~3000万円未満」約12%は同程度の結果。以降も、4位「1000万円~1500万円未満」、5位「100万~200万円未満」と両極端の結果が交互に表れました。

60代単身者の金融資産保有額の平均は2240万円。中央値(※)は1100万円と、50代のちょうど倍。退職金なども影響したのかもしれません。

※数値データを並べた時に中央に来る値のこと

なお60代の年収ランキングについて詳しくは、「【60代】平均年収はいくら?ランキング! 「1200万円以上」の割合は? 貯蓄事情も」で解説しています。

「60代家族あり」の1位も「3000万円以上」

60代が世帯主の二人以上世帯の金融資産保有額のグラフも衝撃的な結果です。

60代の金融資産保有額ランキング(二人以上世帯)

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査2023年」(※金融資産保有世帯、実数807)

1位    3000万円以上    26.0%
2位    2000万~3000万円未満    12.0%
3位    500万~700万円未満    9.2%
3位    1000万~1500万円未満    8.7%
5位    700万~1000万円未満    8.4%

棒グラフがひときわ突き抜けて高い「3000万円以上」が60代二人以上世帯の1位で26%を占めました。4世帯に1世帯の割合です。50代では3000万円以上が約16%でしたのでさらに増えています。

60代の単身世帯と比べても多く、家族の人数にもよりますが、ひとまずは3000万円以上の老後資金を確保できているという世帯が最も多いようです。2位も「2000万~3000万円未満」12%と続いています。

保有額の平均は2588万円となっており、50代が世帯主の二人以上世帯と比較して約1000万円多くなっています。退職金などが加算されたと思われます。中央値は1200万円で、こちらは50代より約450万円多い結果でした。