年収が下がるほど減る「子育てに前向きな人」出産・子育てにも年収の壁が

前問は「将来の希望」でしたが、今度は「現在の収入で出産・子育て」と聞かれたら、みなさんどうでしょうか。調査結果では、出産・子育てに「前向き」(=「とても考えられる」+「考えられる」+「どちらかといえば考えられる」)と回答した人が56.9%。前問の65.4%から8%以上低下しました。

調査では年収別でも回答を集計。結果、出産・子育てに「前向きな人」は、年収「800万円以上」が91.1%と最多。前問の80.4%から逆に10%以上増えており、より積極的になっています。

次いで「600~800万円未満」が76.0%(前問は80.0%)、「400~600万円未満」が57.3%(前問は69.3%)と続きます。「800万円未満」では前問に比べて前向きな人は減っており、年収が下がるほどその傾向は顕著です。

出所:Job総研 「2024年 日本経済の意識調査〜少子化編〜」

「学費・教育費」に不安が8割以上

出産・子育てに前向きかは収入と関係がありそうですが、子どもを持つことに対して経済不安を感じる人はどれだけいるのでしょうか。調査結果では、「多かれ少なかれ不安がある」(=「とても不安がある」+「不安がある」+「どちらかといえば不安がある」)と回答した人が85.6%と多数にのぼりました。

具体的にどんなことが不安なのでしょうか。調査結果では、「学費・教育費」と回答した人が84.6%と断トツで最多。次いで「家族の生活費」が58.9%。また最近の物価高騰を反映してか「物価の変動」も52.1%で3番目に入りました。

出所:Job総研 「2024年 日本経済の意識調査〜少子化編〜」