繰下げ受給のデメリットについても知っておこう

老齢基礎年金を増やしたいなら、繰下げ受給を選択することで、受給額を増やすことが可能です。とはいえ、繰下げ受給にはメリットばかりではなく、デメリットもあることを忘れてはなりません。

主なデメリットとしては以下の2つがあります。

①受け取るタイミングを先送りすることで受給期間が短くなり、従来の65歳で受給を開始したときよりも、トータルで受け取れる金額が少なくなる場合があります。

②受け取れる年金額が増えたことで所得が一定の金額を超えてしまった場合には、国民健康保険料や介護保険料の自己負担割合が増えることが考えられます。

主に上記のデメリットが考えられますが、繰下げ受給での需給増の方にメリットを期待して老齢基礎年金を増やしたいという選択肢もあるとはいえます。一方で、iDeCoについても確認しておきましょう。

iDeCoを60歳で一時金として受け取る場合は約135万円

相原さんは、毎月1万5000円を7年間iDeCoにかけてきましたが、運用利回りは約2.0%だったことが分かりました。その結果、iDeCoを60歳の時点で一時金として受け取る場合は約135万円となります。

現在の預貯金とあわせれば、60歳の時点で約735万円になります。なお、60歳の時点でiDeCoを年金として5年間で受け取る場合は年約27万円、10年間では年約14万円、15年間では年約9万円です。

一方の老齢基礎年金についてですが、ご自身のみならず家計全体からの視点で考えてみる方がよいのではないでしょうか。