どこに行っても「お米がない…!」

ここ数週間、お米がスーパーマーケットの店頭から消えたといった類いのニュースを、よく見聞きします。完全に消えてなくなることはないにせよ、実際ニュースなどで流れてくるスーパーマーケットの店頭でのインタビューなどを見ると、確かにお米が品不足に陥っているような気がしてきます。

実際に数字を見てみましょう。農林水産省がとりまとめている「民間在庫の推移(令和6年7月末)」によると、2024年7月末時点のお米の在庫は82万トンで、前月に比べて33万トンの減少となりました。基本的にお米の民間在庫は9月、10月にかけて、その年の新米が本格的に出回ってくるため増加しますが、7月、8月は新米が出回る直前なので、大底になります。

確かに、過去の7月の民間在庫を時系列でみると、今年7月が相対的に少ないのは事実です。ちなみに過去の7月の民間在庫は、以下のようになります。

2018年・・・・・・102万トン
2019年・・・・・・99万トン
2020年・・・・・・119万トン
2021年・・・・・・138万トン
2022年・・・・・・142万トン
2023年・・・・・・123万トン
2024年・・・・・・82万トン

このように見ると、確かに2024年の民間在庫である82万トンは、例年に比べて少なくなっています。

また月別に民間在庫の推移を見ると、2022年9月から2023年8月にかけて、民間在庫は前年同月比でマイナスが続きました。2023年9月は前年同月と同数で、プラスマイナス・ゼロでしたが、2023年10月から再びマイナスに転じ、それが直近の2024年7月まで続いています。