本連載ではFinasee読者から寄せられたさまざまな体験談をご紹介しています。今回募集したテーマは「家庭や社会にある見過ごされがちな課題」について。その中から、育児と仕事の両立に課題を感じている2人の投稿者のエピソードをお届けします。

自分に万が一のことがあったら、夫は子どもを育てられる?

投稿者の京子さんは東海地方在住の4人家族。夫の転勤に帯同しながら出産・育児をこなしてきた経験から、子育てとフルタイムの仕事を両立する難しさ、そして夫婦の役割分担について感じていることを打ち明けていただきました。

<京子さんプロフィール>

女性、30代、東海地方在住
 

<投稿エピソード>

「結婚相手の勤務地が他県だったため、ずっと続けていた仕事を辞め、縁のなかった東海へ引っ越しました。

その後、第一子の妊娠前と出産後に、それぞれ1年ずつ派遣の仕事をしていましたが、第二子を妊娠し、家を買ったタイミングで夫が転勤を言い渡されました。

今度は東北で4年間過ごし、そのうち2年間はパートとして働きました。パートで働くことにしたのは、周囲のサポートなしに、二人の幼児を抱えてフルタイムで働くことが厳しかったからです。

その後、東北から東海へ戻ってきましたが、子どもがそれぞれ幼稚園と小学校に通うようになり、夫の仕事が忙しいため、現在は専業主婦をしています。

ただ、子どもを寝かしつけるころに夫が帰ってくる毎日が当たり前になっていることがとても辛いです。もし夫が17時半ごろに帰宅できたり、子どもが風邪の時に休みをとれたりする職場環境であれば、私と夫で協力し合って共働きができるのに……。現状では家のことは私、夫は外で稼ぐことしかできません。

この悩みを周囲に話しても、『昔はみんなそうだったんだよ』とか『このご時世に専業主婦ができていいじゃん』と言われますが、自分に何かあった時、夫の働き方では子どもを育てられないと感じます。

企業は家庭を人質に転勤させたり、家庭を犠牲にして働かせたりする体制を見直してほしい。家族と過ごす時間や、生活を整えるための余裕がなければ、仕事の効率も落ちます。家庭第一のサステナブルな働き方がもっと広がってほしいです。定時帰りが当たり前の社会になってほしいと思いました」