個人投資家もバークシャー・ハサウェイに投資できる

今やインターネット証券会社に口座を開けば、米国株式を直接買い付けることができます。そして、バークシャー・ハサウェイも米国株式市場に株式を上場しているので、その株式を買えます。

バークシャー・ハサウェイの株式は、A株とB株に分かれています。それぞれの株価ですが、9月6日時点でA株が70万3091.54ドルで、B株が468.61ドルです。1ドル=145円で計算すると、A株は1億194万8273円になります。米国株の場合、1株から投資できるとはいえ、1億円超もの資金をすんなり出せる投資家は、そうそういません。だからB株があるのです。B株なら6万7948円で購入できます。

では、A株とB株でなぜ、買付金額にこれだけの差があるのかというと、議決権の違いです。B株の議決権は、A株の1万分の1しかないように設計されているのです。

なぜA株とB株があるのかというと、そもそもバフェットは株式分割を一切行わず、そのためバークシャー・ハサウェイの株価は、極めて「値がさ」になっていたのですが、あえて“良し”としていました。なぜなら本当の意味でバークシャー・ハサウェイの事業内容や、バフェットの哲学を理解して長期保有してくれる、グレードの高い投資家にのみ、バークシャー・ハサウェイの株式を保有してもらいたいと、バフェット本人が思っていたからです。

ところが、投資信託の仕組みを用いて小口資金を集め、バークシャー・ハサウェイの株式に投資する投資会社が現れてきました。そうなると、手数料稼ぎの売買によって、バークシャー・ハサウェイの株式が投機対象になる恐れがあるとバフェットは思ったのでしょう。この動きを強く批判して、最終的に議決権を1万分の1にしたB株の発行に踏み切ったのです。

とはいえ、これによって私たち個人投資家でも、バークシャー・ハサウェイの株式に投資できる機会が生まれました。21世紀に入ってから、バークシャー・ハサウェイの株価は何と1000%超の上昇率をキープしていると言われているだけに、投資したいと考える投資家は少なくないでしょう。