Z世代が望むのはコミュ力やITスキルよりも「資産形成研修」
Z世代の学生が企業や職場を選ぶ際に「用意してくれたら良いと思う研修」として最も多く選ばれたのは、「資産形成・金融リテラシー研修」でした。ビジネスコミュニケーションやITスキル、メンタルヘルスなどの研修よりも望まれているというのは意外な結果といえそうです。
それを裏付けるように、続いての質問への回答では、「資産形成・金融リテラシー研修を積極的に導入している企業は学生の志望度が高まると見込まれる」という結果も出ています。
その上で、従業員向けの資産形成・金融リテラシー研修の実施といったいわゆる職域教育を積極的に行うことで、「新規採用やリテンション(人材確保)の強化に寄与し得ると考えられる」とも説いています。
国により掲げられている資産所得倍増プランでも「企業による雇用者の資産形成の強化」として、支援のための取り組みを積極的に情報開示するよう企業に促すことが明記されています。
では実際に、Z世代が企業に入社した後にはどのような資産形成制度があるのでしょうか。詳細はこちらの記事、「【新入社員必読!】持株会、企業型確定拠出年金、NISA。資産を増やすため“最優先”で利用すべき制度は…」 でも紹介していますが、特に注目される制度が企業型確定拠出年金(企業型DC)です。
企業型DCとは、簡単にいうと退職金制度の一種です。企業が掛金を毎月積み立て、その掛金で運用する商品を従業員が自分で選んで資産形成を行います。現在、退職金制度を導入している企業は約75%、実に4社に3社となっています※。なお退職金制度には幾つか種類があり、この数字には企業型DCのほか確定給付企業年金(DB)なども含まれています。