日本生命は保育料金が「一律3万7100円」

4位の日本生命保険相互会社は、従業員の約9割が女性です。子育て支援のため、ニチイ学館と共に企業主導型保育所を全国に展開。保育料は世帯収入にかかわらず、月額3万7100円※と一定です。

※ 2021年8月現在、1人1カ月あたり料金

また営業部の管理職候補層を対象に、先輩女性管理職との交流ができる「きらめき塾」を開催。すでに管理職として働く女性向けに、社長と意見を交わし合う「女性部長職意見交換会」も実施しています。

高島屋は9パターンの勤務が可能

従業員のうち約7割が女性の百貨店大手・高島屋は7位にランクインしています。同社では子どもが小学校3年生を修了するまで、「短時間勤務」「始終業時刻固定のフルタイム」など、9パターンの中から働き方を選択できます。

休暇制度も豊富です。授業参観や運動会など学校行事があるときは、年2回「スクールイベント休暇」が取得できます。ほかには失効した有給休暇を積み立てて、育児や不妊治療にあてられる「リザーブ休暇」も用意されています。

常陽銀行の時短勤務は15分刻み

13位の常陽銀行は茨城県水戸市に本店を置く地方銀行です。1位の三井住友銀行と同じく、従業員の約半数を女性が占めています。

同行の時短勤務は子どもが小学校4年生の始期に達するまで可能です。勤務パターンは3時間~7時間15分の間、15分単位で選択できます。子育て支援手当の額は1人目10万円、2人目20万円、3人目からはなんと100万円。パート従業員も対象です※。

※対象となる子どもが満1歳になるまでの間に育児休職を5日以上取得すると支給

「連続休暇」制度を使えば、連続した5営業日の休暇を年1回とることができます。「アニバーサリー休暇」も年1日あり、誕生日や記念日に取得できます。

上位の金融機関と小売業は子育て支援が充実

ランキングの上位を占めるのが銀行や保険会社などの金融機関で、小売業が続きます。これらの業界はもともと女性従業員が多いこともあり、女性の活躍推進に力を入れてきました。取り組みの積み重ねが高い数字に結びついていると言えるでしょう。

共通するのが手厚い子育て支援です。各社が時短で働ける制度を整え、子どもの予定に合わせて休みを取得しやすい仕組みも用意。保育園設置や休憩室の開放など、子どもの受け皿づくりも目立ちます。

女性が社会で活躍するためには、子育てに関するサポートが欠かせません。今後も休暇制度や保育環境の整備など、総合的な対策が期待されます。