――新たな戦略について、投資家からの反応はいかがでしょう。
債券投資の主流であるアクティブ運用の「ジレンマ」を解決する手法として評価されています。
従来の債券アクティブ運用には、「アクティブ運用にもかかわらずアクティブ運用ならではの恩恵が受けにくい」というジレンマがあります。例えばハイイールド債やバンクローンはデフォルトリスクが相対的に高いためマネジャーが保守的になりやすく、アクティブ運用でありながらも好市況におけるリターンが期待よりも低くなってしまう課題がありました。また投資適格債券はデフォルトリスクこそ低いものの、市場全体との相関が良くも悪くも高くなりやすく、市場の調整(債券価格下落局面)につられてリターンが悪化する傾向がありました。
こうしたジレンマの解決を目指しているのがSAFIであり、投資家からもポートフォリオの一端を担う重要な戦略のひとつとして注目されています。投資家が意識する、①エクスポージャー、②リターン、③流動性のいずれにもフィットする戦略との理解が得られていると感じます。
――最後に日本の投資家にメッセージをお願いします。
日本国内では、年金基金をはじめとした機関投資家の運用状況に関心が高まっています。これまで以上にしっかりした目標リターンの達成や透明性の確保が求められるようになる中、日々進化を続けている債券市場は魅力的な投資先になると考えられます。SSGAも市場の進化を日々ウォッチし、投資家の役に立つサービスを提供していきます。