世界人口の年平均の増加率

また、人口でもう1点、気になるのは世界人口の増加に関することです。確かに、世界人口は100億人を目指して増加傾向をたどると見られているものの、年平均の増加率は年々低下していきます。

1960年から1965年までの5年間の平均増加率が2.0%、1965年から1970年までのそれが2.1%で、これがピーク。2024年の前年比が0.9%増ですが、2050年になると、この数字が0.5%増まで低下します。世界人口は今後も増加しますが、増加ペースは徐々に鈍っているのです。

世界人口のピークはいつなのか

では、世界人口がピークを付けるのはいつでしょうか。

国連の世界人口推計によると2100年で、約109億人がピークだということです。まだまだ先の話ですが、その頃になると、「人口が増え続けるから全世界株式のインデックスファンドに放置しておけばいい」というロジックは、ひょっとすると意味をなさなくなるのかもしれません。

また、超高齢社会が経済活力を低下させるのだとしたら、投資するにあたって警戒しなければならない国がいくつかあります。

ちなみに超高齢社会にはちゃんと定義があります。それは「65歳以上の高齢者の割合が、人口の21%を超えた社会」です。

2050年時点の65歳以上人口の比率を見ると、日本は37.1%ですが、他に30%を超えている国を探すと、韓国が39.4%、タイが31.6%、中国が30.1%、イタリアが37.1%、スペインが36.6%、ドイツが30.5%という具合です。

総じて欧州、北米、アジアの一部で超高齢社会化が進む一方、ウガンダ、エジプト、エチオピア、ケニア、コンゴ、タンザニア、ナイジェリアといったアフリカ諸国は、わずか1ケタでしかありません。昨今、アフリカが経済圏という観点で注目されているのは、国が若いからでもあります。