水原健司さん(仮名、以下同)は、都内の大手企業で営業関連の部長として働く45歳で年収1500万円の独身男性です。学生時代の非モテ経験がトラウマとなって仕事一筋だった彼ですが、20歳年下の麻宮絵里子さんに一目ぼれし、とにかくお金を使うことで彼女との結婚を果たしました。

当初は幸せいっぱいだったものの、あまりにお金のかかる毎日でいつしか不安を覚え、55歳になった今、彼女と先々の生活について話し合おうとします。

●前編:非モテ・45歳男性が年収1500万円を武器に「年の差婚」を実現も…5年後に気づいた“重大な問題”

お金の切れ目が縁の切れ目…結婚を後悔する日々

「いくらなんでもそんなのムリ!」

彼女とはロクに話し合えませんでした……。ムリもありません。彼なりに先々を計算した結果、このままでは退職金や再雇用などを考えても70歳頃には老後破産しかねなかったのです。しかし対応策として限界まで節約するとなれば、毎月40~50万円近くの生活費などを削減することになります。一度上がった生活水準は簡単には下げられないものですから、彼女の反応は当然です。

しかし一方で計算上、限界まで節約してもなお、彼女の長い先々も考えればお金が足りません。少しずつ節約を増やす時間的な余裕もなく、かといって今からの年収アップは望めず、専業主婦になって久しい彼女もとっくに働く意欲を失っています。以後、節約しようとする彼と現状維持を貫く彼女の間で口論が増え、一気に2人の間に大きな溝ができてしまいました。

結局その後、2人は半年ももたずに離婚したといいます。子供がいなかったのが不幸中の幸いですが、離婚後は広い分譲マンションに1人で住むことになり、強い孤独を感じているそうです。しかし離婚後は全力で節約し、貯金を資産運用に回すことで、先々への経済的な安心感は強まったといいます。彼女の先々を考える必要がなくなったのでなおさらでしょうね。

「今となっては結婚を後悔しています。私の何がダメだったんでしょうね。しかしそれでも一度は結婚したことで、結婚や女性に諦めがつきました。残りの人生は独身を謳歌(おうか)するつもりです」

ぜひ、水原さんなりに残りの人生を謳歌してくださいませ。