日本人の健康寿命は何歳?

では、日本人の健康寿命は何歳なのでしょうか。直近、厚生労働省が発表している健康寿命は2019年時点のもので、男性が72.68歳、女性が75.38歳でした。ちなみに2001年の健康寿命は、男性が69.4歳で女性が72.7歳でしたから、男女ともに3歳前後、伸びたことになります。

ニッセイ基礎研究所の基礎研レポートでは、「2022年の健康寿命はコロナ禍の影響で伸び悩み?」と題して、まだ厚生労働省から発表されていない2022年の健康寿命について、2022年の簡易生命表を用いて、概算値が算出されています。それによると、2022年の健康寿命は、男性が72.57歳、女性が75.46歳でした。この数字は、2019年時点のそれに比べて、男性が0.11歳短くなる一方、女性は0.08歳延びたことになります。

となると、平均寿命から健康寿命を差し引いた年数は、2022年の数字だと男性が8.48年、女性は11.63年です。ちなみに、あまり良い言葉ではありませんが、この平均寿命と健康寿命の差のことを「不健康期間」と言います。

また、同レポートでも指摘されているように、厚生労働省からは、代表的ないくつかの死因について、その死因を除去した場合の平均余命の伸び、特定の死因別死亡確率が公表されています。それによると、新型コロナウイルスによる死亡を除去した場合の2022年の平均寿命は、男性が81.29歳、女性が87.29歳と、少しだけ伸びることになります。

さらに、同レポートでは、新型コロナウイルスによる死亡を除去した場合の健康寿命も計算していて、それによると2022年の健康寿命は、男性が72.71歳、女性が75.56歳でした。