お金を賢く使うために「自分ならどうするか」を考える

なぜ、金持ちはローンでベンツを買うのか? というと、オートローン金利の3%より高く運用できるからです。私の会社のお客様で、50億円くらい現金を持っているにもかかわらず、不動産は全部ローンを組んで買っている人がいます。

さらに、私の友人で、こういう人がいます。香港やシンガポールに旅行したときに、米ドルとユーロの銀行口座の開設をして、一定額を預け入れておきます。そして、その銀行のクレジットカードを作ります。本人は、基本的に日本在住なので、消費もほとんど国内なのですが、円高になったときに、ドルやユーロのカードで買い物をするそうです。

また、こんな人もいます。海外旅行が趣味の知人がいて、彼は、円高になるたびに、米ドルや豪ドル、ユーロに両替し、旅行資金を貯めているのです。

これは都市部だけかもしれませんが、大手家電量販店の近くに、外貨両替所があります。中国人や韓国人のツアー客による買い物ニーズに応えたもので、銀行よりも手数料が安いのが特徴です。

彼はそういう店舗を利用し、円高のときにせっせと旅行予定先の通貨に換えているわけです(今はFX口座での両替が最安です)。

すごい人もいるもんだ、と感じると同時に、お金を賢く使うというのは、こういうことなのかもしれないな、と感心します。

ここを読んで、「そんなことは自分にはできない」「面倒くさい」という人もいるかもしれませんが、私が伝えたいことは「自分ならどうするか」を考えましょうということです。

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