資産形成の投資とは?
2つ目は「資産形成」の投資です。これは名前の通り本格的に投資を始め、資産を増やしていくことを目的にした投資です。いわば「当たり前」の投資かもしれません。世間一般的には、このタイプの投資を勧められることが多いですが、これがすべての投資のしかたではありません。
この投資は、セオリーに則った手堅い投資で、言い換えれば「つまらない」投資になりがちです。基本的なことを地道に継続していくだけですし、よくも悪くも考えたり、悩んだりする手間がかかりません。
だからこそ、誰にでも実践可能で再現性の高い投資法でもあります。また投資は将来の何かしらの目的のための資産づくりとして始めるわけです。その意味では「失敗できない」投資です。勝つよりも「負けない投資」と表現することもできるでしょう。
私は野球が好きなのですが、資産形成の投資は野球でいえば、国際試合の野球です。野球だとどんな試合をするのかで選ぶ選手が変わってきます。
例えば、国内のオールスターの試合であれば、ファン投票で選ばれた選手が一堂に会して試合をします。その選手はもちろん、実力のある選手ではありますが、それに加えて人気もないと選ばれません。いわば、オールスターの試合は「ファンが喜ぶ野球」です。
一方で、WBCなど国際試合のときは、日本代表監督が選手を選びます。国際試合の場合は一発勝負で、負けが許されない場合が多いでしょう。そのため点を取ることより、点を取られないことを重視して選手を選びます。それは金メダルを取るためです。いわば国際試合の試合は確実に勝つためで、言い換えれば「負けない野球」です。
「資産形成の投資」はまさにこれと同じです。人生も一発勝負でやり直しがききません。だからこそ、考えなくてはならないのが「負ける」リスクです。そのリスクを極力減らした手堅い手段で投資するのが、資産形成の投資です。