・75億円→2330億円の“大もうけ” 出光興産が最高益を出した納得の理由

1967年7月14日、現在のタカラトミーから「リカちゃん人形」が発売されました。累計出荷数は6000万体を超えており、誕生から50年以上たった現在も人気に陰りはありません。2013年に35周年を記念して公開された「ファンシーダイヤモンド・リカちゃん」は1億円相当の装飾が施され、大きな話題を集めました。

プラザ合意を生き残ったおもちゃメーカー

タカラトミーは1924年に創業しました。戦後すぐにプラスチック製や電動のおもちゃに取り組み、これがヒットしたことから業容を拡大します。高度経済成長期に入ると現在まで続く人気シリーズが多数誕生しました。1960年代には「リカちゃん人形」や「人生ゲーム」が、1970年代には「トミカ」や「黒ひげ危機一髪」が生まれています。

しかし1985年の「プラザ合意」で急激な円高が進んだとき、タカラトミーは経営危機を迎えます。おもちゃ業界は早くから商品を海外に向けて出荷しており、タカラトミーも1960年代には生産高の半分を輸出が占めていました。

このため円高により収益が大きく圧迫され、国内工場の閉鎖といったリストラ策の実施に追い込まれます。リカちゃん人形やトミカといったヒット商品がなければ体力は持たなかったかもしれません。

【プラザ合意前後のドル円(月足終値、1983年末~1989年末)】

Investing.comより著者作成