複利の利息合計額

計算が面倒だと感じられるかもしれませんが、実際にはもっと簡単に計算することができます。

いまの事例では、最初の1年間で、当初の元本である100万円が1年後には利息5万円を含めて105万円に増えています。比率にすると1.05倍になっています。

そして、次の1年間も、期初の計算上の元本105万円が1年後には110万2500円に増えており、やはり1.05倍です。最後の1年もやはり1.05倍ですね。

つまり、元本と利息を合わせた額(元利合計額)が、1年ごとに1.05倍になっていくのです。ですから、3年後に元本と利息を合わせた総額は、当初の元本に1.05倍を3回掛け合わせた金額になるはずです。

1,000,000円×1.05×1.05×1.05=1,157,625円

この合計額から当初元本の100万円を引けば先ほどの利息合計額が計算できます。

当初元本額×(1+r)^n=満期時の元利合計額

ここでの1.05というのは、(1+利率)にほかなりませんから、利率をr、満期までの年数をnで表すと、この計算は先のような一般的な式で表すことができます。

『教養としての「金利」』

田渕直也 著
発行所 日本実業出版社
定価 1,870円(税込)