アメリカのインフレはいつ収まる?

レブロンが破綻した理由の1つにインフレがあるとみられています。アメリカは2020年3月から実施した金融緩和の効果やコロナからの脱却に伴う需要の増加から、2021年ごろからインフレが進むようになりました。

さらに2022年2月に起こったロシア・ウクライナ問題が穀物やエネルギーの価格を押し上げ、物価の上昇に拍車をかけます。レブロンが破綻した2022年6月のCPI(消費者物価指数)は、前年比で9.1%もの変化率を記録しました。

【アメリカのCPI(変化率)の推移】

Investing.comより著者作成

アメリカはインフレを抑え込むため緩和的な金融政策を転換し、2022年3月には利上げに転じます。それに伴ってアメリカ株式市場は軟調に推移するようになります。インフレが落ち着くまでは金融引き締めが続くと予想されることから、多くの投資家は「インフレはいつ終わるか」に関心を寄せているでしょう。

アメリカのインフレはいつ収まるのでしょうか。FRBが目標とする前年比2%にはまだ距離があるものの、利上げの効果からかCPIは落ち着きを見せており、2023年4月分は2年ぶりに前年比で4%台にまで低下しています。このペースが維持されるなら、2023年中にFRBの目標インフレ率に到達することになります。

ただし、低下ペースは鈍化が懸念されるほか、経済動向によってはむしろ上昇することも十分考えられるでしょう。アメリカのインフレは、まだまだ予断を許さない状況が続きそうです。