いわゆる「老後2000万円問題」がきっかけの1つとなって、資産形成の機運が高まりつつあります。そうはいっても、リタイアまで10年ほどしか残されていない50代の人の中には「今さら間に合うのだろうか?」と不安に思う人が少なくないようです。

そんな不安に寄り添うのが、話題の書籍『とっくに50代 老後のお金どう作ればいいですか?』。50代の人に向け、どう老後資金を準備すればいいのか、長尾義弘氏が解説しています。今回は本書冒頭の『はじめに』と『とっくに50代…「老後の資金」はどうしたらいいですか!?』、『とっくに50代…「年金」を増やす方法はありませんか?』の一部を特別に公開します。(全3回)

※本稿は、長尾義弘著『とっくに50代 老後のお金どう作ればいいですか?』(青春出版社)の一部を再編集したものです。

老後が不安な50代の「わたし」がFPさんにお金の質問を嵐のようにぶつけます!

――じつはわたし、将来のことを考えると、ちょっと……いや、じつはすごく不安なんです。ファイナンシャルプランナー(以下、FP)の長尾さん、どうしたらいいのか教えてくれませんか。

長尾FP:FPにアドバイスを求めるということは、お金の話ですね。それは老後の資金に関する不安ですか?

――はい、そうです。最近、老後の暮らしが心配になってきて。40代のころはまだずっと先のことだと実感がなかったのですが、50代になってから、けっこう目の前に迫っているんだぞと思うようになりました。

長尾FP:なるほど。ようやく近い将来のことだと気づいて、真剣に考えざるを得なくなったというわけですね。

――50代半ばにもなって、情けない話です……。でも、何をどうしたらいいのか、よくわからないんです。

長尾FP:あなたのような年代の人から、同じ相談をよく受けます。老後に向けてお金を残したいんだけれど、年金だけで暮らすようになるまで、あと10年、15年ほどしか残されていない。貯蓄はそれほど多くなく、仕事を辞めたあと、年金だけで暮らせるかどうか不安がいっぱい、というお悩みですよね。

――その通りです! やっぱり、不安なのはわたしだけではないですよね。自分の周りの同世代の人のなかにも、お金が心配な人はすごく多いんです。

たとえば、住宅ローンや教育費に追われて、貯蓄がほとんどない友人は、「年金だけでは暮らせないなんて話もあるけど、ぼくら夫婦の老後はどうなるんだろう」とよくぼやいています。

まだ子どもが中学生や高校生で、数年後に大学受験を控えている友人もいて、「いまから大学の学費を払ったら、老後資金なんて貯められるものか」とこちらも相当大変みたいです。

子どもはいなくても、遊びや旅行でお金をいっぱい使ったので貯蓄はほとんどゼロ、なんていう知り合いもいます。

長尾FP:よく聞くお話です。一般に思われているよりも、50代で貯蓄があまりない人は少なくありません。

近年、平均寿命が延びて、老後の生活期間が長くなったことも、不安を大きくするんでしょうね。