「いまさら、そんな仕事はできない」と思っていますか?

地元にUターンする人がよく言っているのは、「地方は仕事がない」ということ。中高年でも若者でも「会社が少ない」「給料が少ない」「正社員になれない」などと嘆きます。

でも、ちょっと待ってください。コロナ禍(か)以降、どこにいてもリモートで仕事ができる人が増えました。地方では介護や保育、農業、運送業などの業種はいつも人手不足です。柔軟な考えの人は、そんな分野から関連する仕事を見つけたり、自分で店を開いたり、会社をつくったり、町おこしやボランティア活動をしたりしながら、地域に溶け込んでいきます。

一方、大企業や役職の肩書きがあった人ほど、定年後もネームバリューや立場にこだわって、それ以外は「いまさら、そんな仕事はできない」などと言うのです。専業主婦でも、子どもが巣立って、やっとこれから自分の道を歩けるというときに、「パートやアルバイトの仕事は、いまさらしたくない」などと言う人もいます。

気を悪くされるかもしれませんが、そのようなプライドほど、邪魔になるものはありません。

おそらくそんな人たちは、まわりに認められることや、人と比べることで自分の価値を測ってきたのではないでしょうか。ほんとうは自信がないから、肩書きや過去の栄光をアピールしたり、見栄えのいい仕事をしようとしたりして、自分を武装してしまうのではありませんか。

ほんとうに自信がある人は、決まって謙虚です。そもそも自分に価値があることはわかっているので、自分を飾ったり、上から目線だったりすることはありません。自分の成長のためには、年下にも頭を下げて教えてもらい、人の話をよく聞きます。

まわりにどう思われるかを気にしても、他人は自分が思っているほど、自分には興味がないものです。他人から認められる生き方ではなく、自分で自分を認める生き方、自分を好きになれる生き方にシフトしていこうではありませんか。