実は日用品に強みがあるアース製薬

虫ケア用品のイメージが強いアース製薬ですが、実は日用品の方が大きな売上高を占めていることはあまり知られていません。同社は入浴剤の「バスロマン」や洗口液の「モンダミン」など、誰もが知るような人気ブランドを多数抱える日用品メーカーでもあります。

【アース製薬のセグメント売上高(2022年12月期)】

アース製薬 2022年12月期決算短信より著者作成

近年はM&Aを通じ、さらに日用品を拡充してきました。2012年に入浴剤大手のバスクリンを買収したほか、2014年に「アイスノン」などで知られる白元から事業を買い取っています。特に白本が扱っていた不織布マスクがラインアップに加わったことは、コロナ禍を迎えることとなるアース製薬にとって幸運だったといえるでしょう。また2022年11月には入浴剤ブランド「BARTH」事業の譲受も発表しており、日用品部門の強化に余念がありません。

虫ケア用品は季節性のある商品で、一般に冬季に売り上げが減少すると考えられます。年を通して需要が見込める日用品が充実すれば、同社の業績をさらに押し上げるかもしれません。

【アース製薬の業績】

※2023年12月期(予想)は、2022年12月期における同社の予想
※アース製薬は2022年12月期より「収益認識に関する会計基準」等を適用している

出所:アース製薬 2022年12月期決算短信

【アース製薬の株価】

Investing.comより著者作成