日本株は「オワコン」なのか?

最後に、長期投資がうまくいかなかった、日本の例についてお伝えしておきましょう。保護者のかたのなかには、1990年以降、日本株の値動きを表す「日経平均」が低迷しており、30年以上たったいまでも過去の最高値を更新できていないことを知っている人も少なくないと思います。

その理由は、「バブルのあと始末に時間がかかった」からです。不動産と株式が両方とも価格が上がりすぎてしまった「平成バブル」がはじけてから、あと始末が最終的に済んだのは2003年だといわれています。

そして、2003年以降の株式の運用成績を見てみると、日本株式と欧州株式にはほとんど違いがありません。米国はこの10年ほど特別に株式投資の調子が良かったので例外となりますが、日本の株式が他の先進国に比べて、特別に調子が悪くもう未来がない、というような悲観的な話ではないのです。

今後は、日本株式は特別にダメだと決めつける必要はありません。分散投資をする時は、ぜひ日本株式を入れましょう。

●第3回(投資はギャンブル…ではない! コツコツもうける「超シンプルな投資方法」)では、株式とギャンブル、似て非なるものとされる2つの共通点について解説します。

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