4回目の交通事故
これまで3回交通事故に遭い(自分で起こし)、加納さんはすっかり交通事故で保険金を得る行為に依存するようになってしまいました。
確かにケガはしますが、軽いケガで後遺症も残りません。治療費は全額出してもらえますし、痛くなくなってもしばらく通院を続けていれば、その分高額な慰謝料を払ってもらえます。会社を休んでも休業損害が出るので損になりません。
そこで加納さんは、4回目の交通事故を起こそうと決めました。
手口は2回目と同じです。家の近くを歩いている時にゆっくり走っている車に近づいて、腕をぶつけて交通事故を起こす計画を立てました。
保険会社から保険金支払いを拒絶される
加納さんは計画通り、4回目の交通事故に巻き込まれることができました。しかし今回は、前回までのようにはうまく行きませんでした。保険会社が保険金の支払いを拒否してきたのです。
保険会社は理由をはっきり言いませんでしたが、「当社の規定により支払いができない」とだけ言われました。
当然かとも思えますが、保険会社は「加納さんが故意に交通事故を起こそうとしているのではないか?」と疑っていたのです。
治療費も出ないので、加納さんは自費で病院へ通わねばなりませんでした。もちろん休業損害も慰謝料も出ません。軽いケガとはいえ無傷ではないので、加納さんは痛みにも耐えなければなりませんでした。
●自業自得の悲しき末路とは… 続きは後編【「交通事故で100万円もらった」“成功体験”繰り返した男が見た地獄】で紹介します。