2回目の交通事故

交通事故後、加納さんは「また交通事故に遭ったらまとまったお金をもらえるのではないか?」と考えるようになりました。

ただ事故を偽装するのは簡単ではありません。そこで、あえて軽い事故に巻き込まれて保険金請求をしようと考えたのです。

具体的には狭い道路で走っている車に近づいて、軽く腕や脚などを接触して交通事故に遭う方法を試しました。この試みは成功し、加納さんは腕をケガして事故に巻き込まれることができました。

この交通事故についても、加納さんは保険会社に保険金を請求し、また100万円近い保険金を得ました。

3回目の交通事故

その後しばらくして、加納さんは「また事故に遭って保険金を請求したい」と考えるようになりました。

しかし1回目や2回目と同じ態様の事故では保険会社から「故意に事故を起こしている」と疑われるかもしれません。そこで加納さんは、今度は自損事故を起こすことにしました。

具体的には家の近くの田んぼのあぜ道を走っている時に浅い溝に転落し、ケガをして保険金請求することにしたのです。加納さんは自動車保険の「人身傷害補償保険」に加入していたので、こちらが適用されてケガに対する補償が行われると考えました。

加納さんの思惑は成功しました。計画通りにあぜ道の横の溝に転落し、軽いケガをして保険金を請求できたのです。この交通事故により、加納さんは60万円程度を手にすることができました。

なお1回目から3回目までの交通事故は、わずか1年あまりの間に立て続けに起こしました。