わずか2社で700億円集まった

2023年1月、「野村米国ハイ・イールド債券投信(通貨選択型)米ドルコース」(以下:野村米国HY債券投信米ドル(毎月))の純資産総額が初めて700億円に到達しました。同銘柄の純資産総額は2013年ごろから概ね右肩上がりに増加していることから、およそ10年間売れ続けていることになります。

【野村米国ハイ・イールド債券投信(通貨選択型)米ドルコース(毎月分配型)】

出所:投資信託協会「投信総合検索ライブラリー」より著者作成

野村米国HY債券投信米ドル(毎月)は「野村證券」と「とうほう証券」以外に販売会社がありません 。販売窓口が限られる中、なぜ同銘柄の人気は途絶えないのでしょうか。

安定した運用が資金を集める

野村米国HY債券投信米ドル(毎月)の純資産総額が増加した背景には、同銘柄の安定した運用があるでしょう。

暦年ベースで見ると、野村米国HY債券投信米ドル(毎月)を3年以上保有した場合、損失となったことがありません。設定来ではおよそ190%ものリターンを稼ぎ出しています(2022年11月末時点) 。

【期間騰落率(基準価額+分配金)】

出所:投資信託協会「投信総合検索ライブラリー」より著者作成

また、野村米国HY債券投信米ドル(毎月)は、2009年3月から分配金を支払い続けており、その額は同年7月以降下がったことがありません。つまり13年以上安定して分配金を支払い続けていることになります。

投資信託は、運用の悪化や分配金の引き下げで解約が増える傾向にありますが、野村米国HY債券投信米ドル(毎月)の運用は安定しており、資金の流出を防いでいるのかもしれません。