つみたてNISAがインデックス偏重になった理由

2022年12月1日時点におけるつみたてNISAの対象商品は、指定インデックス投資信託が185本、指定インデックス投資信託以外の投資信託(アクティブ運用投資信託)が24本、そして上場株式投資信託(ETF)が7本の、合計216本となっています。

ETFは、個人にとってあまり知られた商品ではないので、その本数が7本しかないのは何となく納得のいく話ですが、なぜここまでつみたてNISAの対象商品が、インデックスファンド偏重になってしまったのでしょうか。

その裏にあるのは、多くの投資信託会社がアクティブ型投資信託を大事に育ててこなかったからです。

つみたてNISAの対象商品になるためには、一定のスクリーニング基準があり、この基準を満たしたものだけが、対象商品として認められます。このうちアクティブ型投資信託は、特に運用方針・実績の面において、インデックス型投資信託よりも厳しい制約を課せられています。

具体的に言うと、インデックス型投資信託は、「信託契約期間が無期限または20年以上であること」と「分配頻度が毎月でないこと」の2条件さえ満たせば良いのですが、アクティブ型投資信託の場合、上記の2条件に加えて「純資産総額が50億円以上であること」、「信託設定以降、5年以上経過していること」、「信託の計算期間のうち、資金流入超の回数が3分の2以上であること」という3つの条件が加えられています。既存のアクティブ型投資信託で、この3条件を満たせるものは、かなり限られます。

まず国内で設定・運用されているアクティブ型投資信託のうち、純資産総額が50億円以上という基準を満たせない投資信託が多数あります。現在、運用されている投資信託のうち、DC専用、ラップ専用、毎月分配型、ミリオン、インデックス型を除いた、アクティブ型投資信託の本数は2900本程度ありますが、このうち純資産総額が50億円に満たない投資信託が2014本もあります。約7割近い投資信託が、純資産総額で対象外になるのです。

これは1本ずつ確認するのが容易ではないので、ここで正確な数字を出すことは出来ませんが、恐らく「信託の計算期間のうち、資金流入超の回数が3分の2以上であること」という条件も加味すると、アクティブ型でつみたてNISAの対象として認められる投資信託の本数は、相当少なくなるはずです。

つまり投資信託会社としては、つみたてNISAの候補ファンドを選定したくても、アクティブ型投資信託に関しては出来ない、という状況に直面していたと考えられます。そのため、多くの投資信託会社は、純資産総額や資金の流出入が問われないインデックス型投資信託で、つみたてNISAのラインナップを構成するしか、他に手がなかったのです。