広瀬さんの失敗要因は?

今回、広瀬さんはなぜアパート投資に失敗してしまったのでしょうか? 原因は以下のようなことにあります。

実質利回りを計算しなかった

1つ目は、実質利回りを計算しなかったことです。広瀬さんは、不動産会社の説明する想定利回り10%をそのまま信用してしまいました。しかし実際には、固定資産税や修繕費などもかかった利回りが5%程度になってしまっています。

実は不動産の利回りには表面利回りと実質利回りの2種類があります。表面利回りとは満室であることを前提にして経費を考慮しない利回りです。当然その金額は大きくなります。実際には表面利回りほどの収益を得られないので、うのみにしてはなりません。一方、実質利回りは経費などを考慮した現実的な利回りです。アパート投資などにチャレンジする場合には、実質利回りをシミュレーションすべきです。

ところが広瀬さんはこういった利回りについての知識がないまま不動産会社の言うことをうのみにしてしまったので、大きな不利益を受けてしまいました。

現地を見に行かなかった

2つ目の失敗要因は、広瀬さんが現地を見に行かずに営業マンに勧められるままに物件購入を決めたことです。不動産投資をする際には、必ず現地を見に行って周辺の環境や施設、物件の実際のたたずまいや状況などを確認しなければなりません。そうしないとリスクなども把握できないからです。

ところが広瀬さんは営業マンの言葉だけで購入を決めてしまったので、空き室発生や修繕費の予測ができず、失敗につながりました。