今年のマーケット振り返り!「株」「仮想通貨」「為替」を総ざらい
2022年も、さまざまなニュースが株式市場に影響しました。2月にはロシアとウクライナで武力衝突が起きたほか、アメリカでは年を通して利上げが意識される展開が続いています。
これらを受け、日米の株式はおおむね軟調に推移しました。「日経平均株価」と「S&P500」はいずれも年初を超えることなく右肩下がりとなっています。12月9日時点における年初からの下落率は、日経平均株価が約5%、S&P500が約18%と、アメリカ株式の方が厳しい相場でした。
【日経平均株価とS&P500の推移(1月4日=100)】
株式よりも大きく下落したのは仮想通貨(暗号資産)です。仮想通貨にもアメリカの利上げがネガティブに働いていたところ、11月にアメリカの大手取引所「FTX」が破綻したことを契機に大きく売り込まれました。代表的な銘柄であるビットコイン(ドル建て)は、12月9日時点で年初から約64%低い水準で推移しています。
【ドル建てビットコインの推移(1月1日=100)】
反対に、上昇したものにはドル円レートなどがあります。アメリカの金利が上昇し、日米の金利差などを材料に大きく円安が進みました。急激な円安に対応するため、日本は9月、24年ぶりの為替介入に踏み切ります。
その後、アメリカで金利上昇の懸念が一服したこともあり、ドル円はやや円高方向に推移しました。しかし年初から考えればまだまだ円安の状況です。
【ドル円の米10年国債利回りの推移】
2023年も、ロシア・ウクライナ問題やアメリカの金利動向は引き続き注目を集めそうです。果たして来年はどのような相場になるのでしょうか。
執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)
証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。