金融機関のサイトに、積立投資をした場合のシミュレーションができるツールがあります。「毎月○○万円をリターン○%で、○○年間積み立てると、●●●万円になります」。こんな結果が出てくる便利なツールが、金融庁のサイトにまであるのです。 

複雑な計算も、簡単にできる非常に優れもののツールです。ただ、この投資シミュレーション、相談の場面でも使うこともあるのですが、注意が必要なんです。

その注意点を順に説明していきたいと思います。話をする上で、条件があると数字で見せることもスムーズですので、シミュレーションする条件を設定します。
※リターンは正規分布するとしています。

本当に〇年後にはリターンを得られるのでしょうか?

毎月3万円を7.2%で20年間積み立てたと仮定します。金融庁のサイトを使って試算してみました。そうすると、3万円×12か月×20年の720万円が約1600万円になるようです。 

出所:金融庁資産運用シミュレーション(https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/moneyplan_sim/)を使用

相談でも、このようにシミュレーションした結果を前提に話をされることがあります。確かにシミュレーション自体は、間違っていないのですが、ここにはリスクが考慮されていません。預金のような金融商品とは違い、投資にはリスクがある点に要注意です。