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生命保険の思想を広く普及することを目指し、1947(昭和22)年に生命保険協会が11月を「生命保険の月」として制定。あわせて初日の11月1日を「生命保険の日」と定めた。
生命保険の誕生と拡大の歴史
一家の大黒柱が死亡した後の家族の生活を支える生命保険の必要性は、人類共通の思いであった。しかし、現在のような保険数理や死亡率表に基づいた、いわゆる近代的な生命保険が誕生するには数々の試行錯誤を経なければならなかった。最初の近代的生命保険会社、エクイタブル・ソサエティ(エクイタブル生命)がイギリスにて創業されたのは、1762(宝暦12)年のことであった。
日本で近代的な生命保険が誕生したのは、明治時代。福沢諭吉が、1867(慶応3)年発行の「西洋旅案内」で生命保険事業を紹介し、その後も事あるごとに生命保険の必要性を説いた。これに応え、日本に近代的生命保険会社の第1号となる明治生命(現在の明治安田生命)を創業したのが阿部泰蔵である。
当時、元武士階級は禄を失い細々と暮らす人が多かったが、一家の大黒柱である世帯主が亡くなると極貧状態になる世帯が多く、生活苦から自殺者も出るなど社会問題になっていた。こうした実態を悲嘆した阿部泰三は生命保険の定着が急務と考え、会社設立と同時に生命保険販売のための全国行脚を先導した。
「生命保険に加入すると命が伸びる」と考える人もいる中で、保険の意義を説いて回るのは至難の業であったが、地方の名士を核として生命保険は次第に広がり、後続の生命保険会社も次々と設立された。