遺産はもらえても時間が無駄になり親族関係は絶縁状態に
鈴本さんは遺産をもらえましたが、そのために相続発生時から4年以上の時間がかかってしまいました。また、長兄一家と次兄夫妻とは完全に絶縁状態となりました。
精神的にも体力的にもほとほと疲れてしまいましたし、金額的にも納得できなかったというのが本音です(ただし裁判官が決めたので、従うしかありませんでした)。
到底「遺産をもらえてよかった」とは思えない相続の経験でした。
想像以上にトラブルになるケースの多い遺産相続
遺産相続では、想像以上にトラブルになるケースが多いので注意しなければなりません。
遺産額が1000万円や2000万円程度でも相続人が熾烈な争いを繰り広げるケースは多々あります。親の生前は仲のよかった兄弟でも、親の死後に遺産争いとなって関係が壊れてしまうことも少なくありません。
「遺産トラブルなんて、うちには関係ない」と思っている方に限って巻き込まれやすいのが現実です。
遺産分割がトラブルになりやすいパターンとは
以下のような場合、遺産分割でトラブルが発生しやすいので注意しましょう。
・遺産の中に不動産が含まれている
・献身的に介護した相続人やその配偶者がいる
・生前贈与を受けた相続人がいる
・遺産が使い込まれている
・長男が「自分が遺産を全部もらう」と主張
・不公平な内容の自筆証書遺言が残されている
・晩年、被相続人が認知症にかかって財産の状況が分からなくなっている
・被相続人に借金があった