大腸がんの原因と検査方法
大腸がんを患う人は増加傾向にあり、がんによる死亡原因の多くを占める現状だ。ちなみに、2020年の部位別のがんによる死亡者数の第1位は、男性は肺がん、女性が大腸がんだ。一方、2019年のがんを含む全死因の順位は、第1位はがんであり、2位が心疾患、3位は老衰だ。医学の進歩や健康対策の進展等で、老衰が徐々に3位にまで上がってきたことは注目に値する。
なお、大腸がんが増加する背景には、食事の欧米化がある。動物性の高脂肪や高タンパク質の取り過ぎ、あるいは食物繊維の摂取不足が誘因とされ、特に直腸がんにはビールの飲み過ぎがよくないとされる。穀物や豆類の食物繊維をはじめ魚類、牛乳、チーズといった良質のタンパク質をバランスよく摂取することが望まれる。赤身の肉など脂肪の取り過ぎに注意するとともに、野菜、果物、芋類、海藻、キノコなどの摂取も欠かせない。
大腸がんの発症を自分で感知するのは難しいようだ。特に早期の段階では症状がほとんどないとのこと。進行すると、血便や便秘と下痢の繰り返し、あるいは便が細くなる。
まずは、定期的な便潜血検査が望まれる。目には見えない潜血を発見してくれ、次の段階の検査へ誘導してくれる。筆者がポリープ切除で入院した際は、潜血がかなりあったのだろう、当時8月とはいえ出血に伴う体のだるさを感じ始めていた。