恩恵の多い自転車での日常生活
自転車として思い浮かぶのは、まずは走行の際に風を切るあの爽やかさであり、運動としても取り組みやすいことだろう。イギリスのグラスゴー大学で大規模な調査を行った結果、自転車を利用する人の死亡リスクは低い。乗用車や公共交通機関を活用する人につき、全ての要因による死亡リスクを1と仮定すると、自転車を利用する人のリスクは0.59と低い数値だ。がんによる死亡リスクも0.60、心疾患による死亡リスクは0.48と、低い結果を示した。なお、徒歩で移動する人も、以上の3リスク全ての項目で低いのが実態だ。
ただ、高齢者によく見かけるが、自転車でサッソウと走行するものの、降りた途端ヨロヨロとしか歩くことのできない人がいる。自転車は股間の筋肉を鍛えるには好都合だが、足を上下する運動には不適とのことで、特に高齢者には、ウォーキングなどの他の運動にも取り組むバランス感覚が必要なようだ。
自転車利用の恩恵は他にも数多くあり、温室効果ガスの削減にとどまらず、災害時にも交通機能を維持できるなどの公益がある。個人的にも自転車通勤をすれば、通勤車両での人混みを避けることができるだけでなく、交通機関の事故・遅延による遅刻も心配しなくて済む。
自転車通勤者の間で情報交換すれば、通勤途上での美しい景色や新しい施設を堪能する機会も増える。街の隅々まで探索することで、新たな発見もあるだろう。