芸能事務所からの勧誘

合格発表後、芸能事務所の担当者から説明がありました。

・補欠ではあるけれど、あなたには大きな可能性と才能を感じる。ぜひメンバーになってほしい。

・あなたは 1万人の応募者がいた中で数名の合格者なのだから、自信を持ってほしい。必ず我々が売れるためのサポートをする。

・当社はアイドルグループの売り出しに強く、強力にバックアップしてあげる。契約したら、ボーカルユニットに入れてライブも開ける。ファッションショーやドラマ、CMなどの仕事もたくさんある。

・ただ、今のままでは少し技術が劣るので、本採用するにはレッスンを受けてもらう必要がある。

・レッスンを受けるのは芸能界では当たり前のことで、少々お金をかけてスキルアップしないと売れない。誰もが通る道なので安心してほしい。

・契約には10 万円の入会金がかかるが、あなたは才能があるから特別に5万円に割り引く。その他、毎月所属金として3万円がかかるけれど、仕事がたくさん来るので支払いに困ることはないはず。

・今契約しなければ、他の人へ補欠の権利が移転してしまう。アイドルになりたいならこの場で決めて契約書に署名押印してほしい。

「才能がある」「アイドルグループに入れる」「強力なバックアップ」「今すぐ決めないと権利がなくなる」などの言葉に急かされて、鈴木さんはその場で契約書に署名押印してしまいました。

●親にあきれられ、お金も無くなり… 後半へ続く>>