この先、老後資金を“現実的に”どうつくっていくか

佳代子さんからのお話を整理して、お2人の老後資金の見通しをアドバイスしました。

俊明さんの就労と老後資金準備

俊明さんが“セカンドライフ向けの軽めの仕事”に就いたとしても、長男の大学在学中は赤字が続くと考えたほうがよいでしょう。

佳代子さんの収入が将来にわたって現状維持とすれば、長男の大学卒業後(2年後と想定)は俊明さんの収入分は老後資金準備に充てられます。仮に俊明さんの月収が10万円だとすると、58歳から65歳までに準備できる資金は

10万円 × 12カ月 × 7年 = 840万円

となります。

預貯金であればほとんど増えませんが、投資信託の積立てなどを利用して年3%で運用できると約935万円になります。投資信託の積立は、つみたてNISAの利用もおすすめです。

退職金の残りを運用に回す

現状の教育資金の不足分に充てている退職金も1000万円ほどは運用に回し、老後資金を確保しましょう。こちらも年3%で運用できれば、9年後には1300万円になります。

すると、65歳までに合計2235万円(935万円+1300万円)の老後資金ができるというわけです。運用しなければ、1840万円のところを、3%で運用できれば2235万円に増やせます。もちろん、投資である以上、目標どおりに運用できる保証はありません。しかし、3%ならあまり大きなリスクを取らなくても達成できる可能性が高いので、現実的な目標と言えるでしょう。公的年金を受給するまでに、2000万円以上の資金があれば、大きな不安を感じないで老後を迎えられるのではないでしょうか。