2022年4月、auカブコム証券で多くの資金を集めたのは以下のファンドだった。
第1位「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の概要
auカブコム証券の4月ランキング1位は、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」だった。同ファンドは、米国を代表する株価指数であるS&P500種株価指数(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果を目指すインデックスファンドである。3月は基準価額が11.3%上昇し、純資産残高が1兆1,650.62億円となった。これは、国内公募追加型株式投資信託(ETF除く)の中で2番目の大きさである。ただ、ウクライナ情勢の緊迫化や米長期金利の上昇により、4月のS&P500種株価指数は 9%下落。同ファンドの基準価額も18,851円と、3月末の19,683円から4.3%下落した。5月に入っても米長期金利が3%台を突破するなど、株式市場には逆風が吹いている。5月以降も同ファンドが、auカブコム証券のランキング上位に入るかどうかに注目だ。
■eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
基準価額 19,683円
信託報酬 0.0968%
純資産残高 11,650.62億円
<騰落率>
1カ月 11.3%
3カ月 2.5%
6カ月 16.1%
1年 30.0%
※3月末時点
全体を見て:外国株式型ファンドが人気
auカブコム証券では、4月も外国株式型ファンドの人気が高かった。2位の「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスに連動する投資成果を目指すインデックスファンドで、これ1本で世界中の株式に投資できる便利なファンドである。国・地域別の比率構成は、以下の通り(2022年3月末時点)。
1.アメリカ 60.5%
2.日本 5.4%
3.イギリス 3.5%
4.カナダ 3.1%
5.フランス 2.7%
3月のリターンは9.6%と高かったが、4月末時点の基準価格は16,561円と3月末の17,283円と比べて4.2%のマイナスとなっている。世界中の株式に幅広く分散投資しているが、アメリカの比率が約6割あり、米国株式市場の下落の影響を受けやすいのだ。5月に入っても米国株式市場は不安定な状況が続いているが、同ファンドの人気がauカブコム証券で続くかどうかに注目している。
■eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー
基準価額 17,283円
信託報酬 0.1144%
純資産残高 4,923.9億円
<騰落率>
1カ月 9.6%
3カ月 1.8%
6カ月 11.2%
1年 20.5%
※3月末時点