地政学的リスクにより金融資産の価格が大きく乱高下するケースは少なくない。ウクライナ情勢の緊迫により、日経平均株価の2022年2月24日の終値は2万5970円82銭と、前日から478円79銭下落。一方で金価格は高騰を続けており、同日の2月24日時点で1グラムあたり7805円と過去最高額を記録した。

投資の世界には有価証券などと異なる値動きをする商品へ投資する、コモディティ投資という考え方がある。今回はコモディティ投資の基本的な特徴や商品ごとの特性を前編で、そしてメリット・デメリット、投資への活かし方について後編で解説する。

商品に投資するコモディティ投資

コモディティ投資の「コモディティ」とは商品を指す言葉だ。一般的には商品先物市場で取引されている原油やガソリン、金やプラチナ、トウモロコシやゴムなどに投資することをいう。

これらの商品は株式や債券などと値動きの動き方が異なるとされ、主に分散投資先の一つとして活用されることが多い。後編で解説するが、コモディティへの投資は先物取引のほか、現物資産に投資する投資信託やETFの購入を通じてでも可能だ。

コモディティ投資の対象は幅広いが、多くの場合、

・貴金属
・エネルギー資源
・農作物
・畜産物

などに分類される。