多岐にわたる少額短期保険の保障分野

通常の生命保険や損害保険では取り扱わない分野を保障する商品が多い。最近注目される保険には次のようなものがある。

例えば、ストーカー対策では、ストーカーに遭遇したとき、一時避難をする際の宿泊費や防犯機器の購入代を補填する保険が登場した。

急病や急な出張がありイベントに行けなくなったときのチケット代や、事故・病気で旅行をキャンセルしたときの航空券の代金を補填する保険もある。

孤独死に備える保険も発売された。孤独死の場合、遺品の整理費用をはじめ、賃貸住宅に住んでいる場合には、原状回復のための費用も必要であり、これに対応する保険だ。

スマートフォン関連の保険もある。端末を破損したときの修理代はもちろん、紛失や盗難の際に必要な経費、データを復旧させるときの経費をカバーする保険である。

歯周病対策の医療保険がある。高齢化の中で歯周病に悩むシニアが増えており、歯周病による入院や手術が保障される。

妊産婦への保障が充実する女性向けの医療保険もある。緊急の帝王切開の場合や通常の保険では対象外となることの多い切迫早産によって自宅安静をしたとき、あるいは産後にうつ状態となったときも保障の対象だ。

また、地震保険は火災保険に上乗せする形でしか加入できないのが通常だが、単独で加入できる少額短期保険の地震保険もある。既に従来型の地震保険に加入済みの人も、追加の保険として活用できる。

さらに、新型コロナウイルスに関連する商品もある。コロナに感染して1泊2日以上の入院をした場合に給付金が出たり、入院にまで至らなくても自宅などで医師の治療を受けたときに給付金を受け取れる保険だ。ただ、第6波でコロナが予想外に拡大し、販売を中止したり保険料を引き上げたりする会社も出た。

コロナの拡大でペットを飼い始める人が増大したことで、ペット保険も増加し、加入率は1割強となっている。