複合資産(バランス型)の11月リターン1位は「One国際分散投資戦略ファンド(目標リスク8%)」(2.36%)

複合資産(バランス型)の11月リターン1位は「One国際分散投資戦略ファンド(目標リスク8%)」だった。同ファンドは、国内外の債券先物、株価指数先物、商品先物、スワップ取引等に投資。そして、投資環境に応じて各資産の配分比率を見直すことにより、基準価額の変動リスクをコントロールするバランスファンドである。同ファンドの11月リターンは2.36%で、各指数の騰落率は以下の通り。

  国内株式 -3.61%
  国内債券  0.24%
  外国株式 -0.95%
  外国債券 -1.07%
  商品   -7.48%

多くの資産がマイナスになったが、為替が円安に進んだことで、同ファンドはプラスリターンを確保できたのだ。

複合資産は上位10ファンドのみがプラスリターン

11月の複合資産は、上位10ファンドのみがプラスリターンとなった。新型コロナウイルスの変異型オミクロン株の感染拡大や、米国の金融政策の正常化前倒し(テーパリング)に対する警戒感から、株式市場が軟調な展開になったからだ。ただ、複合資産(バランスファンド)は複数の資産に分散投資しているので、プラスマイナスゼロになるファンドが多かった。2位の「グローバル5.5倍バランスファンド(1年決算型)」は、世界の株式、REIT(不動産投資信託)、債券および金(ゴールド)の4資産に分散投資することにより収益の獲得を目指すバランスファンド。そして、先物取引を積極的に活用し、純資産総額の5.5倍相当額の投資を行う。株式、REIT、金は下落したが、債券が上昇したことによって、プラスリターンを確保したのだ。複合資産には11月に約510億円の資金が流入し、7カ月連続の資金流入超となった。10月から流入額はやや減少したものの、安定した資金流入が続いている。テーパリング加速や利上げ懸念により、米国株式市場は不安定な状況になっているが、リスクを抑えた運用ができる複合資産の人気は、12月以降も継続する可能性が高いだろう。