REIT型の11月リターン1位は「ワールド・リート・セレクション(米国)」(1.38%)

REIT型ファンドの11月リターン首位は、「ワールド・リート・セレクション(米国)」だった。同ファンドは、米国の不動産投資信託証券を投資対象とするREIT型ファンドである。11月の米国リート市場は上昇した。主要リートの好決算が好感されたほか、パウエルFRB議長が利上げを急がない姿勢を見せたことを受けて早期利上げ観測が後退したからだ。しかし、その後は複数のFRB高官の発言により、テーパリングの前倒し観測が強まったことから、上値の重い展開になった。

REIT型ファンドのリターンは軟調

REIT型ファンドの11月リターンは軟調だった。新型コロナウイルスの変異型「オミクロン株」の感染拡大や、FRB(米連邦準備制度理事会)によるテーパリング加速への警戒が高まったからだ。ただ、ワクチン接種の義務化や追加接種の動きが広まっていることに加え、オミクロン株に対する改良ワクチンの開発が進めば、経済活動が正常化に向かう流れは変わらないと考えられる。その点は、REIT市場を下支えする要因になるだろう。一方、テーパリング加速や、米国の利上げによって米長期金利が上昇するとREIT市場にとってはマイナス要因となる。今後は、オミクロン株の感染拡大の状況と、米国金利の上昇に注意が必要だ。